サクラダリセット CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY (角川スニーカー文庫)
サクラダリセット CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY (角川スニーカー文庫) (2009/05/30) 河野 裕 商品詳細を見る |
こちらは「ファンダ・メンダ・マウス」とは違くて前評判が良かった
作品なので安心して読むことにw
こちらはタイムリープもの。
非常にサラサラした文章でなんかやさしい文章っすね。
表紙を飾ってる美空さん。
いろんなことに興味がもてない存在感が希薄な人。
熱がないそんなヒロイン。
非常に現代人を反映させたヒロインすなあ。
結構こういうヒロインは嫌いじゃないw
『「浅井。君は生まれ変わったら、何になりたい?」
尋ねられて、ケイは答える。
「僕は神様になりたい。いちいち人に試練を与えたりしない、人間不信じゃ
ない神様に。お腹がすいてる人にはパンをあげて、悲しんでいる人は幸せに
する。毎日、そんな仕事をして暮らしたい」
たぶんそれは人の為なんかじゃない、もっとエゴイスティックな理由で。
世界中から、悲しみがなくなればいい。
「木になった貴女と猫のために、遠くの空に虹をかけてもいい」
それはなんだか、本当に理想的な生活のような気がした。
野ノ尾は言葉をゆっくり咀嚼し、飲み込むような時間を置いてから言った。
「何か悲しいことがあったのか?」
そんなつもりはなかった。でも、そうかもしれない。大きな力が欲しいと
思うとき、人には大抵それなりの理由がある。ケイはこの二年間、死んだ
少女のことを忘れたことがない。
「今の世の中は、ちょっと悲しいことが多すぎると思うんです」』
なんだかレイモンド・チャンドラーのようなハードボイルドみたいな
文章っすね。
ロング・グッドバイ (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-11) (2010/09) レイモンド・チャンドラー 商品詳細を見る |