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虐殺器官 伊藤計劃・著 読書感想


虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)
(2010/02/10)
伊藤 計劃

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『「仕事だから。19世紀の夜明けからこのかた、仕事だから仕方ないという言葉が虫も殺さぬ凡庸な人間たちから、どれだけの残虐さを引き出すことに成功したか、きみは知っているのかね。仕事だから、ナチはユダヤ人をガス室に送れた。仕事だから、東ドイツの国境警備隊は西への脱走者を射殺することができた。仕事だから、仕事だから。兵士や親衛隊である必要はない。すべての仕事は、人間の良心を麻痺させるために存在するんだよ。資本主義を生み出したのは、仕事に打ち込み貯蓄を良しとするプロテスタンティズムだ。つまり仕事とは宗教なのだよ。信仰の度合いにおいて、そこに明確な違いはない。そのことにみんな薄々気がついてはいるようだがね。誰もそれを直視したくはない」』

 引用するにはちょっと長い文章だな(爆
 端的にいうと上の文章は仕事だからということで盲目的にいくらでも人は殺せるよねということをいっているかと。
 いやなものには目をつぶり耳をふさいで生きてきたんだっていうエヴァのセリフを思い出したけど。
 あれ、この文章ちょっと違うか?
 
 まあレミングの集団自殺は実はレミングはそんなことしないとか書いてあってトリビアだと思った。
「虐殺器官」は最後まで読ませるんだけどやはり最後をもうちょいなんとかならんかったのか……。 
 じゃあ最後をどうオチにすればいいかはう~ん……。
「虐殺器官」を作るのは社会だよね?っていう解釈でいいのかなあ。
 なんとなくそんな感じで読了した。
 
読書 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2011/08/18 10:18
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