短篇コレクションI (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集) 読書感想。
短篇コレクションI (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集) (2010/07/14) コルタサル他 商品詳細を見る |
『内容紹介
トニ・モリスン「レシタティフ」、アチェベ「呪い卵」、張愛玲「色、戒」などの新訳・初訳から、コルタサル、カーヴァー、目取真俊
【収録作品】
コルタサル 「南部高速道路」
パス 「波との生活」
マラマッド 「白痴が先」
ルルフォ 「タルパ」
張愛玲 「色、戒」
イドリース 「肉の家」
ディック 「小さな黒い箱」
アチェベ 「呪い卵」
金達寿 「朴達の裁判」
バース 「夜の海の旅」
バーセルミ 「ジョーカー最大の勝利」
モリスン 「レシタティフ──叙唱」
ブローティガン 「サン・フランシスコYMCA讃歌」
カナファーニー 「ラムレの証言」
マクラウド 「冬の犬」
カーヴァー 「ささやかだけれど、役にたつこと」
アトウッド 「ダンシング・ガールズ」
高行健 「母」
アル=サンマーン 「猫の首を刎ねる」
目取真俊 「面影と連れて」
〈ぼくがこの作品を選んだ理由 池澤夏樹〉
ぼくは世界が多様であることを証明したいと思い、せいいっぱい手を広げてさまざまな短篇をいくつもの国と言語から集めた。むずかしかったのはこの二巻に収まるところまで厳選することだった。今はこの目次そのものが自分の作品であるような気がする。
内容(「BOOK」データベースより)
南北アメリカ、アジア、アフリカの傑作20篇。新訳・初訳も含むアンソロジー。』
コルタサルの「南部高速道路」はいま読むと最高に面白い。
誰もがうんざりする夏の高速道路の渋滞を皮肉に描いた(少なくともおれはそう読んだんだけど)短編。
いつまでたっても動かず、1日たち2日たち1週間たち1ヶ月たち夏から冬(!)に変わっていくという不思議な物語でうまいなあと感心した。
あとなにげにSF作家のフィリップ・K・ディック「小さな黒い箱」が入っててうひょーって思ったw